中国・BYDのハイパーカー YangWang U9 に、さらなる過激仕様「Track Edition(トラックエディション)」が登場します。中国工信部(MIIT)に提出された資料から仕様が判明し、欧州勢を正面から挑発する数字が並びました。

何が“トラック”なのか:ポイント3つ
- 出力:合計2976hp(3019PS / 2200kW)
各輪に744hpのモーターを1基ずつ、計4モーター。ヘッドラインどおり、ブガッティ・ヴェイロンの約3倍という桁違いの数値です。なお、常時この最大値を解放するのかは未公表。 - 空力&軽量化アップデート
既存U9の外装をベースに、新フロントスプリッター、カーボンルーフ、20インチホイール+前後325セクションのワイドタイヤを装着。リアはスワンネック翼と大型ディフューザーを継続採用。 - 最高速の目安
MIITの公称は350km/h(217mph)。ただし標準版U9(1287hp)でさえ実測391.9km/h(244mph)に達しているため、実力はこの数字を上回る可能性が高い、というのが現地報道の見立てです。
どんなクルマ?(おさらい)
YangWangはBYDが展開する超高級パフォーマンスの新ブランド。U9は4モーターAWDの電動ハイパーカーで、既に“標準版”でも2,000馬力級EV(リマック・ネヴェーラやロータス・エヴァイヤ)と肩を並べる領域にいました。今回のトラックエディションは、そのU9をサーキット志向に最適化した派生グレードという位置づけです。
注目のディテール
- 4モーター×各744hp:制御次第で前後・左右のトルク配分を自在に変化させる設計(最大出力の常時解放は未確認)。
- 空力チューニング:新設計のスプリッターでフロント荷重を増やし、カーボンルーフで重心を引き下げ。ワイドな325セクションでメカニカルグリップを確保。
- 最高速の“余白”:標準版がすでに244mphを記録している事実から、トラックエディションの本当の上限はMIIT数値以上の可能性。
ここが“効く”――サーキット目線の読み解き
- 立ち上がり加速と横Gの両立:大出力だけでなく、20インチ+325幅タイヤと前後空力の再配分でコーナー出口のトラクションを強化。
- 熱とドラッグの課題:350km/h級の空力抵抗と4モーターの発熱管理は要。カーボンルーフ採用は軽量化だけでなく、冷却マージンの確保にも寄与しそう。
- 電力マネジメント:常時2976hpを解放しない前提なら、ラップ中のピーク配分(短時間の“ブースト窓”)が鍵に。ソフトウェアの出来がタイムを左右します。
価格・発売時期は?
現時点でBYDからの正式アナウンス(価格・台数・発売時期)は未公表。MIIT経由の型式情報段階で、詳細は追って明らかになる見込みです。
まとめ
- 2976hpのU9トラックエディションは、電動ハイパーカー戦争の“次の壁”を提示。
- 空力・軽量化の手当てと4モーター制御で、最高速だけでなく周回ペースの底上げを狙う仕様。
- 公称350km/hに対し、標準版が既に391.9km/h達成の事実から、数字以上のポテンシャルに期待がかかります。
続報(公式発表)が出たら、価格・生産台数・サーキット専用装備の詳細を追記します。







